about

2008/4/15 火曜日

icon 真珠のような時間

どうして練習中はあれだけ入っていたサーブが入らないんだろう。
どうしていつもは返せる球がネットにかかるのだろう。
少しイライラしながらも、金網越しに、
彼らが、一番輝いている瞬間を目に焼き付ける。

テニス部の県予選は運動部の中では一番はやく行なわれ、
先々週と、先週で、シングルス、ダブルス、団体戦すべてが
終わってしまった。3年生はこれで引退。

練習では、普通に決まっていたサーブやボレーが決まらず、
まさかの1回戦敗退。

唇をギュッと噛みしめ、うつむく3年生たち。

「お疲れさん、この2年間よくがんばったな。みんな輝いていたよ」

「お世辞はいいですよ」

「お世辞じゃないよ。最後の最後まで、試合を投げずに、ボールを
追う姿に感動したんだ。1年生大会の頃は、ゲーム差が開くと、
すぐにあきらめて投げやりにプレイしていたじゃないか、
でも今回は違っていたね。テクニックも上達したけど、
魂はもっと成長したと思うよ」

「そうですか、あの先に失礼します」
ラケットをしまい、そそくさと帰る彼らの後ろ姿を見送る。

結果はどうであれ、一つの事に本気で打ち込んだこの経験は、
あの子たちのこれからの人生の思い出の中で、真珠のように
輝いた時間になったと思う。

でも、そのことに、あの子たちが気づくのは、1年後か2年後か
それとも、もっと年をとってからになるのだろうか。

感傷に浸る間もなく、今日、初々しい新入生たちが入ってきた。
真新しいラケットを持って、目をキラキラさせて、そう2年前の
あの子たちのように。
                        2008.4.15 勇

 

コメント (1) 次ページへ »

iconmaster [カテゴリー: お知らせ] icon 19:09:02

トラックバック URL :

書籍紹介
走れ!ロボ電!!
空想科学エッセイ!走れ!ロボ電!!

【こんな人にオススメです】

  • ・出勤直前まで、サーフィンをしていたい人
  • ・仕事が忙しくて、恋人を見つけられない人
  • ・飲みすぎて、いつも終電に間に合わない人
  • ・接待ゴルフと家族サービスを両立させたい人
  • ・ブラボーな老後を送って見たい人
  • ・無人島で、ひきこもっていたい人
本の購入
about
  • 子供の頃から乗り物好きで、一日中、大阪環状線に乗って空想にふける不思議少年でした。
    現在も時々、帰宅途中に山手線で一周しながら本を読む不思議中年です。
  • この度は、HPに来てくださってありがとうございます。
    まだ1Pだけですが、すてきでしょう!(義妹さんに無理を言って急遽つくっても らったんです)
    これから少しずつ、みなさんと一緒にロボ電ワールドをつくっていきたいと思ってい ます。
    ご意見ご感想をお聞かせください  >>
ニュース&トピックス
  • [ 2008年1月29日 ] ロボット電車倶楽部WEBサイトOPENしました。

ロボ電